藤岡さんから、2006年の8
通目のお手紙が到着しました。
藤岡さんの大好きな夏のコンサートの経過報告です。
(前回に引き続き、新規の「撮りおろし」の写真1枚とプライベート写真もありますよ!ちょっと大きめのJPEG写真にリンクもしています)
皆様のご感想のメールもお待ちしています。

皆さんこんにちは。
いよいよ夏も終盤ですね。

僕は8月は全く休み無しでずっとホテル暮らし。
8月は先ず「全日本医科学生オーケストラ」の浜名湖で10日間の合宿&浜松でのコンサート。このオケは去年、一昨年と広上さんが指揮してて僕は16年前、6年前に続いて3度目。第1回の指揮が大野和士さんで、今年その第1回のときのOBオケの記念演奏会を大野さんが振るそうだ。

ここの魅力はなんと言っても一流コーチ陣が朝から晩までつきっきりで毎晩の飲み会も含めて指導する。だから初日からみんなとんでもなく上達する。

伝統あるアマチュア・オケ。もっと知られてもいいと思う。

前回に続き、藤岡さんの新作「写真」です。
撮影は「西村めぐみ」さんです。

とにかく以前に比べて、演奏能力はすごく進歩してると思う。
その代わり今の学生気質なのかハチャメチャなヤツがいなくなったかもしれない。

リストの「前奏曲」にファリャの「三角帽子」、バルトークのオケコン。
総勢160名。よく頑張った。

すごく楽しかった!!みんなありがとう!!


浜松の本番の次の日から関西フィルとリハーサル。
世界的チューバの名手レックス・マーティンをソリストに迎えて、ヴォーン・ウィリアムズのチューバ協奏曲にショスタコーヴィッチの交響曲5番。

「Meet The Classic」なのに定期みたいなプロでも早々に完売。
レックス・マーティンは後半はオケ中に入ってショスタコーヴィチも吹いてくれた。当日説明した4楽章最後に隠された大きな秘密(テンポのことがよく問題になるけど、それは僕から見るとあまり大きな問題じゃない)がよく表現できてた。

専門家の中にはこの5番を軽視する人もいるが、聴きやすさという仮面の下に沢山の秘密が隠されたこの交響曲は20世紀の大傑作だと思う。

20世紀プロが続いた後、先週末はオール・ハイドンとオール・モーツアルト・プロ。すごく面白かった!

大津のオールハイドンは、Dmajorのピアノ協奏曲、交響曲104番、そして「ハーモニー・ミサ」。

僕は関西フィルとこの7年間、コミュニティ・コンサートでシリーズとして毎回ハイドンを取り上げて、沢山の交響曲を演奏してきた。
その7年間僕達がやってきたアンティークなハイドン・サウンドと、大津の合唱団の、60人ながら端正で力強い素晴らしい合唱でいいコンサートになった。

僕は今までハイドンの作品は「疾風怒涛期」を中心に初期、中期をとりあげてきた来たけど、今回のミサと交響曲は最晩年の作品。 僕はハイドンの晩年の作品の魅力に初めて虜になってしまい、とりつかれたようにスコアを読んだ。

「ハーモニー・ミサ」は初めて振ったけど、その素晴らしさに心底感動。是非また振りたい。

このコンサートは合唱団の橋本君が7年前から、僕と関西フィルとのハイドンを聴き続けてくれて、彼が熱望して実現した企画。

今後も毎年ハイドンの後期のミサと交響曲を取り上げたオール・ハイドンシリーズを続けていく事になりそうだ。

お盆に「オール・ハイドン」のコンサートなんて聴きに来る人いるの?と思ってたけど沢山のお客さんにびっくり。ありがとうございました。


オール・ハイドンの翌日は加古川でオール・モーツアルト。

こちらは交響曲35番「ハフナー」と41番「ジュピター」を中心にしたプログラム。
緑に囲まれたヴェルネス・パークにあるコンサートホールは美しくモーツアルトにぴったりで満席。 

これまで毎年定期的にコンサートしてきたけど、これまで以上に年間を通じて深い関係になりそうで楽しみ。


それにしても古典派のハイドンとモーツアルトの違いって面白い。

ハイドンは幸せな人で明るく、ユーモアたっぷり。情熱も失わず本当に音楽を暖かく愛してきたんだと痛感する。

ハイドンは響きで音楽を作ってる(当然当時のオーケストラの響きを意識したところが多い)ところが多く、僕はかなり古楽器的なスタイルも取り入れる。

モーツアルトに比べてオーケストレーションは立体的で(最もハイドンのほうがずっと長生きしてるから熟練してるともいえる)、転調もかなり計算されてて、してやったりのハイドンの顔がときに見えてくる。

一方モーツアルトは作曲するとき、ペン握る手に脳みそがついてたんじゃないかと思うくらい天才的だし、気まぐれなところもある。

転調は計算というより、本能のままに見事にコードが変って行くし、今まで全く関係なく突然空気が変わったりする。

音楽の本質(ハイドンの響きと違って)は歌にあると僕は信じてるから、古楽器のスタイルにはこだわらない。

とにかくとっても楽しい連続二夜でした。


今月末からは毎年恒例の滋賀シリーズ。
毎年沢山のお客様で楽しみ。長浜はすでに完売してるし野洲も完売間近。高島はまだチケットあるみたいなのでお早めに!! 

毎年この滋賀シリーズが終わって、僕の夏が終わる。


それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!!

2006年8月24日





全日本医科学生オケの合宿。
毎晩学生とコーチが混ざって宴会。
僕は誘惑に負けず、早寝をつらぬいた。

 
合宿の休憩に
女の子たちとアイスクリーム。
美味しかったです。
PS1 僕は今月はリハーサルしてるか本番してるか、勉強してるか寝るかの生活で、ホテルの部屋のテレビを全くつけなくて高校野球のこと全く知らなかった・・残念・・・・・。

PS2 僕は毎日、明け方の4時から5時くらいの間に起きる。目 覚ましがなると枕元に置いてある強烈な目薬を指す。これが効果抜群。今朝は寝ぼけて目薬を口の中にたらしてしまい、飛び起きた!こっちのほうが効果あるわ・・。

PS3 今オフの時間に聴いてるのお気に入りのCDは南佳孝の今年のアルバム。最小人数のアンサンブルのアコースティックなボサノバサウンドと南佳孝の歌声に癒される。あと聴くのははひたすらピアノ。バッハは聴いてて飽きない。それに学生時代のレッスンを思い出して懐かしい。
 

※本ページの写真は藤岡さんのプライベート写真です。
 
無断転用はお断り致します。


【藤岡さんのお手紙のバックナンバー】
【2000年6月までのお手紙のバックナンバーはこちら!
みなさんお元気ですか?
2000.7.7
残暑お見舞い申し上げます。 2000.8.11
きょうやっとベルファストから戻ってきました。 2000.8.27
9月23日のコンサートの後マンチェスターに戻ってきました。
 〜 今回はショルティの想い出です 〜
2000.10.02
今、ぼくは兵庫県小野市からの帰りの新幹線の中です。 2000.10.30
今回はマニアックな話です。 2000.11.25
タスマニアの Launceston という町にいます。 2000.12.11
みなさん明けましておめでとうございます! 2001.1.01
最高の恩師、渡邉暁雄先生の思い出です。 2001.2.15
吉松さんのレコーディングが終わったとこ ろです。 2001.3.30
パースの帰りの飛行機の中です。
2001.4.23
気がついたらもう5月末?!
2001.5.26
僕は夏が大スキだけど・・・
2001.6.21
今回は、マンチェスター関係の話 です。
2001.7.24
今はシドニーに向かって飛んでる飛行機の中。
2001.8.28
とうとう夏が終っちゃいましたね。
2001.9.12
いまさらタスマニアの写真は大昔って感じですが・・
2001.10.20
あーぁ今年も後少し。 2001.11.25
あっという間に12月の半ばですね。 2001.12.17
遅れ馳せながら 明けましておめでとうございます。 2002.01.26

相変わらずなんだかせわしなかった。

2002.02.26

10年前の思い出

2002.03.31

4月・5月の活動報告です。

2002.05.25
やっと吉松さんの新録音をイギリスで終えて一息。
2002.7.15
夏は今年もあっという間に終わり。
2002.9.2
超ハードな日程が終わって、ちょっと一息ついてます。
2002.9.22
今オーストラリアのアデレードにいます。
2002.10.13
もう冬ですねー。スウェーデン行ってきました。
2002.11.15
やっとちょっと一息。 2002.12.25
遅れ馳せながら明けましておめでとうございます。 2003.01.22
2月、3月は忙しくて、PCに触ることすら出来なかった。ごめんな
さい。
2003.04.01
今日はちょっとマニアックな話です。 2003.04.25
今オーストラリアのメルボルンにいます。 2003.05.24
今オーストラリアのパースにいます。 2003.07.01
あーぁ夏なんか来なかったよ・・・・と思ってたら・・。 2003.09.03
吉松さんの新作、チェロ協奏曲の初演です! 2003.10.17
イギリスでのレコーディングが終わり・・ 2003.11.11
遅れ馳せながら明けましておめでとうございます。 2004.1.23
3月は結構忙しかった! 2004.4.27
やっと一息ついています。 2004.5.27
関西フィル新シリーズ、名古屋国際音楽祭、シンフォニーホール恒例東海大仰星コンサート、読響テレビ収録が終わってちょっと一息。 2004.6.23
今年の夏は暑いですねー。もう最高! 2004.8.8
それにしてもたくさんのお客様本当にありがとうございました。 2004.9.26
今スウェーデンから成田に向かう飛行機の中です。 2004.10.06
今回の手紙は逝去された園田先生に心よりの哀悼の意とともに捧げます。 2004.10.15
ニュージーランドから再びオーストラリアのブリスベンに向かってます。 2004.10.30
クィーンズランド菅の報告とサイモン・ラトルの思い出 2004.11.17
今年も本当にありがとうございました!! 2004.12.22
遅ればせながら「あけましておめでとうございます! 2005.1.24
関西フィルとは初めての東京公演、すごく楽しみにしてます。 2005.2.24
深く深くご冥福をお祈りいたします。 2005.5.2
一ヶ月の休暇明けは、関西フィルと和歌山でスタート。 2005.6.11
6月というのは僕にとって特別の月。 2005.7.1
シベリウスにどっぷり浸かってます。 2005.8.18
長浜も野洲も毎年売り切れで・・ 2005.9.24
九月下旬から忙しかったけど、やっと今一息ついてます。 2005.10.7
気がついたらもう師走ですねー! 2005.12.16
遅ればせながら あけましておめでとうございます。
2006.1.18
チャイコフスキー交響曲第6番ロ短調「悲愴」の想い出。
2006.3.6
近況とムソルグスキー(ラヴェル編)の「展覧会の絵」。
2006.4.27
「5月の想い出」。
2006.5.19
6月は僕にとって特別な月・・。
2006.6.05
岩城先生、ほんとうにお疲れ様でした。
2006.6.17
いよいよ夏ですね!
2006.7.05
〜藤岡幸夫さんを応援するWEBの会より〜
すでに届いたファンの皆さんのメールをご紹介しています。是非ご覧下さい!
そして、あなたも是非メール下さいね!


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